MS&ADインシュアランスG、アジア各国に合わせた事故防止サービスを開発

MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険、いおいニッセイ同和損害保険、インターリスク総研の3社は26日、アジアにおける交通事故の防止・削減を目的として、運転技術やマナーの向上を目的に新たな事故防止サービス「ARM(Automotive Risk Management)」を共同開発。10月からタイで先行提供を開始し、その後、アジア各国に対象を拡大する予定だと発表した。

アジアでは、急激なモータリゼーションの進展に伴い、交通事故の発生件数や死傷者数が増加しており、事故防止の取り組み・支援ニーズが高まっている。そうしたニーズに応えるべく、同グループは日本で培ってきた企業向けの事故防止サービス(運転適性診断・危険予測トレーニングなど)のノウハウを活用し、アジア各国の交通事情や事故特性などに合わせた、新たな事故防止サービスを開発することを決定したという。

ARMは「ドライバー向け」と「管理者向け」の2つのメニューで構成されており、実施企業の業種や想定される事故発生状況に応じて複数のサービスを組み合わせ、最適なプランを提供。また、タイ人のドライバーには、インターリスク総研のタイ人スタッフがタイ語のツールを使って対面でコンサルティングを行い、運転適性診断や危険予測トレーニングの結果を踏まえて、個別に安全運転アドバイスをフィードバックする。

経済発展を続けるアジア諸国では交通事故の死傷者数が増加しており、人口10万人当たりの交通事故死傷者数(出展:WHO「Global status report on road safety 2015」)は、タイ36.2人、ベトナム24.5人、マレーシア24.0人、中国18.8人、インドネシア15.3人と、日本4.7人と比較して極めて多い。

特に交通事故の多いタイでは、自動車教習所がなく、自己流で運転スキルを習得することが一般的でるうえ、渋滞が酷く、交通法規が守られないことも少なくない。また、道路にはガードレールがほとんど設置されておらず、車両が道路脇に落下するなどして重大な事故に発展する傾向がる。さらに、車検制度がないため、車両のメンテナンスはドライバー任せでり、整備不良の車両も散見されるといった交通状況になっている。

 

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各サービスの様子とツールの例【同社提供資料】

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