新日鉄住金、インドネシアで鋼矢板設計ガイドライン・鋼構造教科書を発刊

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鋼矢板の設計・施工に係るガイドライン(左:表紙、右:鋼矢板の型式等(抜粋))
【同社提供画像】

 

新日鐵住金株式会社(以下、新日鉄住金)は9日、インドネシアでの鋼矢板の普及に向けて、バンドン工科大学(INSTITUT TEKNOLOGI BANDUNG、以下、ITB)と、鋼矢板の設計・施工法に関するインドネシア語版のガイドラインを発刊。また、新日鉄住金が編集に参画した、建築分野での鋼構造の普及に向けた鋼構造の教科書「Struktur Baja」がペリタハラパン大学(Universitas Perita Harapan)より発刊されたと発表。

港湾・鉄道などのインフラ整備が盛んに進められているインドネシアでは、経済発展に伴う賃金上昇などによる建設コストの増大が課題となっており、従来のコンクリート構造に対し、工期短縮などによるコスト削減が可能な鋼構造へのニーズが高まっている。

そうした中、新日鉄住金は、急速施工と構造合理化によるコスト削減が可能な鋼矢板をインドネシアへ普及させるため、いち早くITBと設計・施工実務への導入に係る議論を行うとともに、土木建築学会「HAKI」や地盤工学会「HATTI」などの現地技術協会のセミナーに積極的に参画し、現地エンジニアへの認知度向上を図ってきた。

同ガイドラインでは、ITBとの議論も踏まえ、港湾や河川の護岸構造などの設計・施工法に加えて、東南アジアで実績を積み重ねつつるハット形鋼矢板や高剛性のハットH鋼矢板などを用いた設計事例も詳述。インドネシアにおいてもハット形鋼矢板やハットH鋼矢板は、既に複数のプロジェクトで採用されており、顧客に広く認知されつつるという。

インドネシアでは、高層ビルや展示場などの大スパン建築物の建設が増えつつるが、鋼構造物を正しく経済的に設計する方法やツールが十分普及しておらず、エンジニアを中心にこれらの要望が高まっている。

 

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H形鋼(鋼構造)の設計・施工に係る教科書(左:表紙、右:H形鋼の断面性能(抜粋))
【同社提供画像】

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