昭和電工、タイ大手飲料メーカー・カラバオ社と製缶の合弁会社設立

(左から)昭和アルミニウム缶の田代泰社長とカラバオ社のサティアン・セータシット会長
【同社提供画像】

 

昭和電工および同社連結子会社でる昭和アルミニウム缶は、タイの大手飲料メーカーでるCarabao Group Public Company Ltd.(以下、カラバオ社)との間で、アルミ缶の製造・販売を行う合弁会社を設立することに合意、3月29日に調印式を行った。

新会社では年産能力10億缶の缶体の生産設備を1ライン設置し、隣接するカラバオ社の充填工場に製品を供給する。

カラバオ社はタイのエナジードリンク市場で第2位のシェアを持つ飲料メーカー。今シーズンよりイギリス・プレミアリーグのチェルシーフットボールクラブとパートナーシップ契約を結ぶなど、ブランド戦略による海外展開を進め、東南アジア諸国やイギリスを中心に販売を伸ばしている。カラバオ社は輸出用製品にアルミ缶を用いており、海外事業の拡大にたって、充填能力の増強とともに高品質なアルミ缶の安定供給体制の構築を進めていた。

昭和アルミニウム缶は、ベトナム北部ハノイ市近郊のアルミニウム製缶メーカーでるハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニー(以下、ハナキャン社)を2014年5月に子会社化し、17年2月にはベトナム中部ダナン市近郊での第2工場建設を決定。昭和アルミニウム缶の生産技術力と品質管理体制を導入したハナキャン社の製品は、同国内での販売を順調に拡大しているという。

昭和電工グループは、アルミ缶事業の成長戦略としてアジアを中心とした海外事業の拡大を目指しており、新興国市場への参入を検討してきた。カラバオ社はカンボジアなど、今後人口増加や所得水準の向上が見込まれる市場で過半を超える市場シェアを有し、今後も事業成長が見込めることから今回、合弁会社の設立に至ったという。

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