双日、タイで業務用食品卸事業に参入、FBFの株式取得で

双日は6月13日、タイの大手缶詰製造会社でるピース・カニング(1958)(以下、PCC)より、PCCの子会社でる業務用食品卸会社のエフビー・フードサービス(2017)(以下、FBF)の株式を43%取得し、タイにおける業務用食品卸事業に参入すると発表した。同時に、タイの金融資産運用会社でるフィナンサ・キャピタル(以下、FC)もPCCよりFBFの株式を6%を取得する。

FBFにセントラルキッチン事業を新たに加え、他卸事業者との差別化を図りながら、タイの外食産業のニーズに対応、2020年には売上高100億円を目指すという。

FBFは、PCCの製造する缶詰の卸事業およびホテル、レストラン、ケータリングなどの外食産業向けに多様な食品を短納期で配送する業務用食品卸事業を展開。また、顧客需要に合わせ、畜肉、水産品、野菜などの食材の一次・二次加工が可能な設備を有しており、卸売から食材加工までをワンストップサービスとして短納期で提供できる強みを生かし、業界内で高いプレゼンスを持っている。

双日は、子会社でるベトナムの大手食品卸事業会社フン・トゥイ・マニュファクチャー・サービス・トレーディングにてASEANにおける食品卸事業の運営経験を蓄積してきた。今後、双日グループとして、双日食料のノウハウを活用した食材調達の多様化や、ベトナムで日配惣菜製造および畜肉加工事業を双日グループと共同で展開している日東ベストからの技術支援により高度な食品加工などの機能を備えることで、食材の一次・二次加工事業を強化、拡大していきたい考えだ。

FCはタイ証券取引所に上場する総合金融グル―プのフィナンサの資産運用会社。フィナンサグループは、タイにおいて未公開株式への株式投資を拡大させており、この知見を活用して、FBFの今後の成長に向けた各種助言や支援を行うという。

タイの外食市場はASEANの中でも堅調な経済成長を背景として、今後もさらなる拡大が見込まれており、急拡大するチェーンレストランの需要に対応できる業務用食品卸事業者へのニーズが高まってきている。

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