トヨタ、インドネシア新エンジン工場が生産開始

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トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)のインドネシアにおける車両生産会社でるPT. Toyota Motor Manufacturing Indonesia(以下、TMMIN)は7日、新エンジン工場を建設し2月より生産開始したと発表。同工場は、西ジャワ州カラワン市に位置し、生産能力は年産21万6,000基、投資額は約2兆3,000億ルピア(約205 億円)、新規雇用は約400名。排気量 1.3Lおよび 1.5LのNRエンジンを生産し、一部は輸出する。

同日行われた開所式にはトヨタの嵯峨宏英専務、TMMINの野波雅裕社長のほか、サレ・フシン工業大臣をはじめとしたインドネシア政府関係者、現地販売店、サプライヤーなど多数が出席。

嵯峨専務は「画期的な生産技術が導入された、新エンジン工場の開所に立ち会えたことを、嬉しく思う。トヨタはTMMINを車両のみならずエンジンの生産・供給拠点としても位置付けており、自動車事業を通じて、インドネシアの更なる発展に貢献していきたい」と挨拶した。

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トヨタは「持続的に成長し続ける企業」を目指し、「量を求めた工場づくり」から発想を大きく転換し、「競争力のる新しい工場づくり」に取り組んでいる。同工場づくりにおいても、「シンプル&スリム」「フレキシブル」をキーワードに、日本の工場でも導入を進めている革新的生産技術を織り込むと同時に、より安全で環境に優しい工場づくりを追求したという。

結果、トヨタとして初めてエンジン工場の主要工程(鋳造・機械加工・組み付け)を一つの建屋に集約し、コンパクトで需要変動に強い工場が完成。従来、鋳造工程は大型設備と広範な作業スペースを必要とし、工程で生じるヤニ・チリ・熱が、後工程(機械加工・組み付け)へ悪影響を及ぼすため、鋳造工程とそれ以外の工程を別々の建屋に設置していた。

今回、設備小型化と作業工程の削減、ヤニ・チリ・熱が後工程に及ぼす影響の最小化を進め、鋳造工程とほかの工程を一つの建屋に集約し、工場設備の初期投資部分について、2008年と比較して約40%低減を達成。また、中間在庫を持たないエンジン生産体制を実現した。

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