ヤマハのベトナム器楽教育導入事業、文科省公認プロジェクトに選定

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馳浩文科相(当時)によるリコーダークラブ活動視察【文科省広報室提供画像】

 
ヤマハ株式会社は11月28日、ベトナムで進めている同国初等中等教育への器楽教育導入事業が、日本文部科学省が進めている「日本型教育の海外展開事業(EDU-Portニッポン)」の公認プロジェクトに選定されたと発表した。

同社は総合楽器メーカーとして、これまでも世界各地の音楽教育現場に器楽教育を広める活動を行ってきた。この経験をもとに、2016年1月より、18年に初等中等教育の学習指導要領改訂を予定するベトナム教育訓練省と器楽教育の導入を支援する取り組みを開始している。

ベトナムでは、初等中等教育の学習指導要領に楽器を実際に演奏して音楽を学ぶ「器楽学習」は盛り込まれていない。そのため、音楽の授業では歌唱のほか、鑑賞などを通じて楽器の名称・特徴を把握するまでに留まっている。

同社は、教員養成や教科書改訂など器楽教育導入の過程において、国立大学法人横浜国立大学や株式会社教育芸術社をはじめとする団体・企業とともに、日本型教育の海外展開モデルとしたベトナムにおける器楽学習導入事業の展開を含め、今後も世界の子どもたちに音楽の素晴らしさを知る機会を提供していくという。

文科省は、16年度から官民協働の体制で「日本型教育の海外展開事業」に取り組む「EDU-Portニッポン」を開始。同事業は、世界から高い関心を集めている日本の教育を官民協働のオールジャパンで海外展開していくもので、プラットフォーム、国別分科会、国際フォーラム、パイロット事業の4事業で構成されている。

 

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日本国際学校(ハノイ)でのリコーダーを使った音楽授業【同社提供画像】

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