中小企業社長兼経営コンサルによる、現場発-経営論

第4回 中小企業社長兼経営コンサルによる現場発経営論

第4回 中小企業社長兼経営コンサルによる現場発経営論

 前号に引き続き、「タイ人従業員を採用してもすぐ辞めてしまいます。引き留める方法はあるでしょうか」という問いに対する私の考えを書きたいと思います。

 「辞めさせないためには従業員に高い帰属意識を持ってもらうことが重要であり、優れたチームワークを持った組織にする手段としても有効ではないか」という話を前号では書きました。今号では、弊社がこのために実行していることを例として3つ紹介します。

1 週次チームミーティング

 毎週、全員参加のミーティングをタイ語と英語で行います。内容は、マネジメント側からの事業戦略の進捗状況報告等の他、参加者(私も含む)から以下について発表してもらいます。

① 会社バリューに適合していた同僚の行動を報告
弊社の持つ7つのバリューに合致すると思われる行動をとった同僚について発表。

② ナレッジ・シェアリング
各人が業務中に得た知識について、他の従業員にも役に立つと思われる内容を発表。

2 パーソナリティに関する研修の実施

 ビジネス界では、パーソナリティ・テストというものが数多く行われています。弊社ではそれらを組み合わせて、社内外の講師による研修を行っています。タイの方は「自分について人前で話す」という機会にあまり馴染みがないようで、泣き出してしまう従業員もいたりしますが、それも「弱さを見せる」という意味で帰属意識の向上に役立つと思っています。

3 記念日のお祝い

 従業員の誕生日や入社日、会社の創立記念日や年末年始には全員でお祝いをします。タイではよくある話かもしれませんが、弊社では個別のお祝いの場合は、その従業員の好きなもので祝ったり、食事する店も選んでもらうなど、色々考えながら取り組んでいます。

 これらはタイ人従業員に任せるだけではなく、私も真剣に参加します。結局、社長自身が帰属意識を持っていることを示すのが、メンバーにも帰属意識が芽生え、全員で一丸となって業務にあたる風土を醸成する方法と思っています。

 次号はまた新たなテーマを予定しています。ぜひお楽しみに。

 
倉地 準之輔
倉地 準之輔

日本で大手監査法人、外資系企業勤務を経て、2013年来タイ。外資系会計事務所のジャパンデスクにて日系企業向けコンサルティング業務に従事した後、15年10月にBizWings (Thailand) Co., Ltd.を設立。経営コンサルティング業務を提供し、現在に至る。公益財団法人東京都中小企業振興公社タイ事務所経営相談員。ジェトロ中小企業海外展開現地支援プラットフォーム・コーディネーター。公認会計士(日本)。東京大学経済学部経営学科、米ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。

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