レストラン・生活 2020.06月号

33 【音楽経済】「路上ミュージシャン・神川さん」(日本/東京)

世界の路上ワーカー 路上に溢れる可能性

(5月号の続き)

「他に仕事はしていますか?」

「トラックの運転手を20年くらいやってる。昼と夜各2時間ずつくらいだけだから、その間にライブも練習もできて都合が良いんだよ」

「なぜ路上で演奏しようと思ったんですか?」

「路上パフォーマーが好きなんだよ。ライブをしようと思うとお金もかかるしね」

「サラリーマンについてはどう思いますか?」

「人それぞれで良いと思うよ。俺は身体を動かしていたいから、デスクワークとかは性に合わないけど」

「お金より大切なモノって何ですか?」

「体力とか健康かな。それらが維持できてたら、こんなに幸せなことはない」

「あなたにとって、神様とか信じてるモノって何ですか?」

「俺は無神論者だから特に思い付かないけど、大きな空の存在かな。俺が死んでも永遠に残る音楽を作りたいね」

神川さん

1977年以降、代々木公園の交番前から青山通りまでの約2キロが歩行者天国になり、ファッションを自慢する人、ロック歌手、スケートボードやローラースケートを楽しむ人、踊る人、竹の子族など個性に溢れる人たちが出現。一世風靡セピアやTHE BOOMなどがそこから巣立っていった。

今では代々木公園界隈にそんな活気ある空間はどこにも見当たらなかったが、彼が居てくれたお陰でその名残りに触れることができた。

寄稿者プロフィール
  • 中野陽介 プロフィール写真
  • 中野陽介

    1987年福岡生まれ。19歳で渡米し、Los Angeles CityCollege卒業。23歳の時、岡本太郎著「今日の芸術」を読んで衝撃を受ける。24歳で渡タイ、バンコクでサラリーマンと芸術家の二足のワラジ生活を3年間送る。28歳から1年間で22ヵ国を巡る世界一周旅を敢行。旅先で路上ワーカーたちの出会いに感銘を受け、「路上ワークの幸福論」を出版。同書はKinokuniya:Bangkok店&EmQuartier店でも発売中。

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