2016.12月号

人事の課題を解決する方法、ここにあります。【第3回】2017年は人材育成元年になる

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時代が変わり、業界の流れが変われば、必要な人材も採用の方法も変わる。人材紹介で長年の実績と知見を持つ尾崎将範氏が、日系企業が抱える人事の課題を解決に導く。

みなさん、こんにちは。日系企業向け求人サイトJobsugoi.com代表の尾崎です。
いよいよ12月となり、今年も終わりの声が聞こえてきました。年末に向けて皆様お忙しい時期をお過ごしかと思います。

色々なことが起こった2016年ですが、企業人として働く我々としては、既に来年のことを考えなければいけないタイミングです。今回のコラムでは、2017年のタイ及び東南アジアにおける経済と、人材市場がどう関連して動いていくのかを予測を交えながらお話します。

弊社のお客様の声を聞く限り、まず輸出に関しては回復基調との意見が多数派です。TPPからのアメリカの離脱は、ここに関してはプラスとなると思われます。
また内需に関してですが、特に自動車業界の2018年向けのプロジェクトが動き始めているとのことですので、自動車・電機といった関連業界も、今年よりも来年は良い年となりそうです。
さて、以上のような状況を踏まえ、人材市場はどう動くのでしょうか?

今こそ人材獲得、育成のタイミング

タイに限らず世界中のどこでも、景気が良くなれば人材の流動も活発になります。元々転職が一般的な国ですから、少し前のように離職率が上がる、あるいは失業率が低下すると見るのが正解でしょう。タイの失業率は、今年の前半までは1%以下、現時点でも1.2%と、日本のバブル絶頂期よりも低くなっています。つまり、完全な売り手市場です。

しかし転職の回数が多いため、転職市場ではスキルの高いスペシャリスト、あるいは組織全体のことを理解できる管理職候補を探すのに苦労している企業がほとんどです。日本からの駐在員を増やすのはコストの増加を招きますし、とはいえマネジメント能力が未熟なスタッフを無理やり管理職にしても組織内で無駄な軋轢を生む原因になります。

景気が緩やかな回復・成長基調に向きそうな今こそ、人材育成に力を入れてみてはいかがでしょうか?「どうせ教育しても辞めてしまうし・・・」という声も多く聞きますが、先日も書いたように、タイの人々は、本質的には変化を望んでいない人の方が多いです。
「現地法人設立直後に入社したスタッフはまだまだ多く残っているけど、最近入った人たちがよく辞める」、このような話をよくお聞きします。若い世代がすぐに転職をする、という社会的な問題もありますが、ポストや将来の展望が見えないから転職してしまう、という見方もできます。

景気が回復してから慌てて人を探すのではなく、じっくり良い人材を探せる今のうちに人間的に良い人を採用し、教育して将来の問題解決につなげる一年に出来るのではないでしょうか。
それでは、また来年お会いしましょう。

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代表取締役CEO/博士(教育工学)、MBA(人事・組織戦略)
尾崎将範
グローバルリサーチ社にて人材コンサルタント・ヘッドハンターとして18年の経験を持つ。東南アジア全域での展開を見据え、2014年にJobsugoi.comを設立。

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