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包装資材にもサステナブルの波 包装のプロに聞くパッケージ事情②

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      世界的に関心が高まる“脱プラスチック”。身近なところではレジ袋の削減や紙製のストロー導入が見られるが、実は包装資材にも環境に配慮した素材が急速に求められてきている。その中で注目されているのが、“パルプモールド”と呼ばれる素材だ。前回に続きタイを拠点に包装資材の設計、開発を手掛ける日本パクトス(タイランド)のMDで、日本包装技術協会の講師でもある小坂隼人氏にパッケージと環境について聞いた。

      包装資材にも脱プラスチックの動きがあるのでしょうか?

      脱プラスチックの動き

      確実に脱プラスチックの流れが加速しています。そう言い切ることができます。

      これまでパッケージの材料としてプラスチックが多く使われてきました。しかし近年、プラスチックごみによる海洋汚染が問題となっています。捨てられたプラスチックが海に流れ込み、海洋生物の体内に蓄積したり、人体に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。

      ソニーグループでは、2050年までに環境負荷ゼロの達成を目指す環境計画を立て、2025年度までに小型新製品のプラスチック包装材の全廃を目標に掲げています。アップルでもプラスチックの排除、再生材の増加、容器包装全体の削減に取り組んでいます。

      では、プラスチックの代わりに何を使えば良いのか。紙なんです。紙は木からできているため水に溶け、土にも帰るので環境に優しい素材です。それが今のトレンドです。先述のソニーも今年発売されたワイヤレスイヤホンのパッケージに環境に配慮した紙素材を使い、プラスチックは一切使用していません。

      パルプモールドとはどんな素材なのでしょうか?

      パルプモールド卵の包装に使われている紙製のパックと言うと、ピンとくるかもしれません。

      今は技術が進化して、パルプモールドでもきれいなパッケージが作れるようになっています。アップルをはじめとした大手ブランドなどではプラスチックからパルプモールドへの切り替えが始まっており、最近では食品、化粧品、雑貨などにも広がってきています。

      材料は主に新聞古紙、竹、バガス(サトウキビの素掘りカス)などです。これらを金型で立体成型して作ります。

      紙はリサイクルを繰り返すと繊維が短くなっていきます。そこへ、繊維の長い材料を加えることで再びリサイクルすることができます。竹は繊維が長い上成長がとても早く、伐採しても環境破壊に繋がりません。バガスも従来は焼却処分されることが多かったのですが、繊維が豊富なためリサイクルに使われています。

      パルプモールドを使うメリットとは?

      パルプモールドを使うメリット

      プラスチックの方がコストは格段に安いですし、形もしっかり作ることができます。数量などにもよりますが、パルプモールドを採用することでコスト増に繋がりかねません。

      それでも昨今は、長期的に見れば環境に配慮した素材を使うことでメリットがあるという考え方に企業も変わってきています。

      弊社にも毎週のように日本やタイなどからパルプモールドに関する問い合わせが来ています。それだけ、需要が増えているのを肌で感じます。需要が拡大していけば生産工場も増え、将来的にはコストの低減も見込めます。

      ある高級腕時計メーカーでは、これまで使用していたプラスチックに代えて紙のケースの採用を予定しています。別のお客様は、ヨーロッパの顧客からプラスチックの使用を止めなければ今後は取引をしないと言われて、パルプモールドの使用を検討しています。実際に携わる我々も“ここまで変えるのか”と驚くほどです。

      もちろん、お客様の商品を見てパルプモールドではコストが上がり物流の効率も著しく悪くなると判断した場合は、“こういった素材が良いのでは” と別の最適な素材を提案するようにしています。

      その他に最近はどのようなパッケージがありますか?

      高付加価値製品向けに、より高級感を持たせたパッケージも登場しています。他の製品と差別化するために、使い捨てのようなパッケージを止め、コストを掛けてでも質の高いパッケージを用意する企業も出てきています。使い終わった後はしっかりとパッケージに保管してもらい、より長く使っていただきたいという考えです。そういったパッケージ作りのお手伝いもしています。

      また、タイの段ボールをパッケージとして日本のお客様に提案して、採用されたこともあります。実はタイの段ボールは日本と異なりオレンジに近い色をしています。この色の段ボールは、タイでしか作られていません。日本にはない色でとても目立つと採用していただきました。

      現在、弊社は自社工場を持たないファブレスとして、タイや中国などの提携工場と協力して包装資材のデザイン、設計を行っています。将来はタイだけでなく、近隣諸国でも同じようなモデルで事業を広げていきたいと思っています。


      包装管理士の資格も持つ小坂隼人氏

      Nippon Packtoss(Thailand)Co., Ltd.
      32/31 Soi Nawamin 135, Nawamin Road, Nuan-Chan, Bueng Kum, Bangkok 10230
      Thailand
      Tel:095-752-9436(TH)、090-2551-9270(JP)
      E-mail:hayato.kosaka@packtoss.com
      URL:https://www.packtoss.com/ja/

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