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時事通信 特派員リポート

【エジプト】ウクライナ緊迫、小麦にも影響?=輸入大国エジプト戦々恐々(カイロ支局 鈴木 克彦)

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    ロシアの軍事的圧力が増しているウクライナ情勢の緊迫化に伴い、両国から遠く離れたエジプト政府も気を揉んでいる。

    と言うのも、エジプトは世界最大の小麦の輸入国。ロシアとウクライナが世界有数の輸出国となっている小麦の供給・調達に対する不安を募らせているためだ。

    調達難への懸念

    エジプトでは毎日、食事時が迫ると、店頭や露店などで丸く平たいパンが売られ始める。「アエーシ」と呼ばれ、古代文明期から好まれていたと言われる伝統的なパンだ。何枚も入った袋をぶら下げて歩く市民や、荷台にアエーシを大量に積んだ配達車が駆ける姿は、首都カイロでもありふれた光景だ。

    野菜や揚げ物、肉や魚に至るまで何でも巻いたり詰め込んだり、豆や野菜を潰したペーストをすくったりと、食べ方も万能。同じく主食となる米と一緒に供されることも珍しくない。他にもエジプトには、日本人には甘さが強烈なアラブ伝統菓子やパスタなど、小麦を使った料理が多い。

    ただ、エジプトで消費される小麦の大半は輸入に頼っている。国内での小麦生産も増えてはいるが、2020年に人口1億人を超え、増加の一途をたどる国民の胃袋を満たすためには国産だけでは足らないのが現状だ。

    米農務省の直近統計では、エジプトの小麦輸入量は年間約1215万トンで世界最多。その主な輸入元が、ロシアやウクライナ、ルーマニアなどだ。ロシアとウクライナの緊張が長期化して小麦輸出が制限されたり、小麦の国際価格が高騰したりしないか、動向には神経質にならざるを得ない。

    備蓄を増強

    国民の3割が今も貧困下にあるとされるエジプトは、パンをめぐる対応で苦い経験がある。

    1977年に当時のサダト政権が小麦粉などへの補助金削減を決めると、反発する市民による暴動に発展。多数の死傷者を出し、削減撤回を余儀なくされた。以降、エジプトではパンや一部食料品の価格が補助金で安く下支えされ、所得の低い対象家庭向けにはアエーシを市中の約20分の1の安値で買えるよう据え置かれている。

    多額の補助金は財政負担が重いものの、国民の不満が暴発した記憶が残る中で、その見直しは長年エジプトで政治的タブーとされてきた。

    だが、シシ大統領は昨年8月に「人口増加で現状は続けられない。パンの価格を上げる時が来た」と発言。地元メディアによると、側近らが「引き上げは予期せぬ社会不安を招きかねない」と進言したが、シシ氏が押し切ったとされる。既にアエーシの価格を4倍に引き上げ、1人当たりの日割り購入可能枚数を減らす案が検討中との報道もある。

    エジプトが小麦に抱く危惧は、欧州諸国がロシアからの天然ガス供給途絶を恐れる構図と似通っている。

    地元の報道では、エジプトのムサイラヒ供給・国内通商相は今年4月以降は国内産の小麦が多く出回る他、11月分までは国内消費分を賄える「戦略備蓄」を確保していると強調。直ちに供給不安が現実となる可能性は極めて低いとみられるが、国民の懸念払拭に躍起になっている。

    ※この記事は時事通信社の提供によるものです(2022年2月17掲載)

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