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タイ・ASEANの今がわかるビジネス経済情報誌アレイズ

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中小企業社長兼経営コンサルによる、現場発-経営論

バーツ高において会計・税務上で注意しておくべき点

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    Q:日本円に対してバーツ高が続いていますが、会計・税務上で注意しておくべき点はありますか?

    円貨建取引内容とバーツ高になった場合のタイ法人利益への影響

    A:関係する取引内容と金額、それぞれからの影響を考えることが大切です。

    本稿執筆中の2022年5月頭の時点で、タイバーツ・日本円の換算レートは1バーツ=3・79円となっており、タイバーツが日本円に対してここ10年で最も高い状況にあります。このように円に対してバーツ高の状況が発生している場合、タイ法人の会計・税務上の利益への影響が出てきます。①関係する取引内容と②金額それぞれの面から見ていきましょう。

    ①関係する取引内容

    バーツ高の状況で発生するタイ法人の会計・税務上の利益への影響は、日本企業が多く実施している円建取引の内容ごとに示すことができます(図表1)。まずは、自社に関係する取り引きがあるかを確認しましょう。

    ②金額

    次に、関係する取引内容ごとに金額上の影響を検討しましょう。

    例えば3月末が決算期のタイ法人に、親会社から1億円の借入金があるとします。この借入金が21年3月末から継続してあった場合においても、利益への金額上の影響を①同様に示すことができます。バーツ高になったことにより、減少した1億円のバーツ建金額(105万7300バーツ)が利益として計上されることになります。

    これは利益が出るケースですが、取引内容によっては利益が減少する場合もあるため、当該利益の予想変動額について親会社と情報共有を図ることを推奨します。

    さらに一番の問題は、こういった利益が増額した場合でも法人税の計算対象になるということです。例えば前述した数値例の場合、実際にお金の収受があったわけではないのに、この利益に法人税がかかってきます。結果として、想定していなかった法人税の支払いが発生することがあるため十分に注意するようにしてください。


    弊社では、タイ会計基準の日本語訳を出版し、解説のための寄稿やセミナーの実施を行っています。また、いくつかタイ会計基準の日本語解説資料も存在します。
    ・2021年4月号 タイ会計・税務・法務特集
    寄稿者プロフィール
    • 倉地 準之輔 プロフィール写真
    • 倉地 準之輔

      日本で大手監査法人、外資系企業勤務を経て、2013年来タイ。外資系会計事務所のジャパンデスクにて日系企業向けコンサルティング業務に従事した後、15年10月にBizWings (Thailand) Co., Ltd.を設立。経営コンサルティング業務を提供し、現在に至る。公益財団法人東京都中小企業振興公社タイ事務所経営相談員。ジェトロ中小企業海外展開現地支援プラットフォーム・コーディネーター。公認会計士(日本)。東京大学経済学部経営学科、米ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。

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