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タイ・ASEANの今がわかるビジネス経済情報誌アレイズ

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中小企業社長兼経営コンサルによる、現場発-経営論

慣れない会計・税務の仕事に対するコツ

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      Q:タイに来て、会計・税務の仕事が自分の職域に加わりました。うまく対応するコツはありますか?

      A:信頼できる専門家を複数見つけて質問しましょう。

      先日、私が経営アドバイザーを務めている東京SMEサポートセンターで新規駐在員の方向けの会計・税務セミナーを行ったのですが、私の話を総括すると、上記のひと言に尽きます。本稿では3つのポイントを軸に、これらの重要性についてご説明しましょう。

      ①信頼できる専門家

      タイには、日本人の専門家が多数います。もちろんタイ人でも、他の国の方でも構いません。専門家はその分野の「知識」と、実際に業務対応したことがあるという「ケース」の両方を持っているのが強みです。双方を確認するために、その方が書いた記事やセミナー内容を見るのも一つ。

      ただ回答の仕方やスピード、性格も含め、最後は人間同士のやり取りになるので、実際に話をしてみて、信頼できる方を探すことをおすすめします。この他、知人から情報を得る場合などもありますが、専門家に照会し、裏を取ることもお忘れなく。

      ②複数人を確保

      前述した通り、専門家は「知識」と「ケース」を兼ね備えている点が強みですが、自戒も込めて言うと、個々に偏りが発生し得ることもあります。例えば、会計監査に関しては非常に詳しく経験も豊富な専門家が、税務申告に関してはそうでもないという場合は十分にあるので、単独の専門家で全ての事象をカバーすることは難しいと言えます。

      また専門家も人間ですから、全てにおいて100%正しい判断ができるとは限りません。専門家の誤った判断を責めることはできても、責任を負うのはあくまで自分です。そういった意味でも複数の専門家を確保し、常に情報の正しさを確認できるようにしましょう。

      ③質問する

      困ったら、潔く専門家に聞いてしまいましょう。今はタイ語・英語・日本語が分かれば、ほとんどの情報を調べることができます。ただし、調べた情報が自社に該当するのか否かは判断が必要です。そして、そういった判断の手助けができるのが専門家です。結果として、専門家の判断と自身の判断が同じだったのであればそれで良し、違ったら自身の判断を吟味する良い機会になります。少なくとも結果が悪くなることはありません。

      白状しますと、私は今タイ生活10年目でコンサルティング会社を運営し、先に述べた通り公的機関のアドバイザーを務めていますが、それでも周囲の専門家に毎日たくさん質問しています。それほど分からないことは発生するものですし、聞いてしまった方がいろいろな面で良いということです。「困ったら聞く」の精神で、タイでの会計・税務業務を乗り切りましょう。また、困り事などお気軽にご相談ください。


      弊社では、タイ会計基準の日本語訳を出版し、解説のための寄稿やセミナーの実施を行っています。また、いくつかタイ会計基準の日本語解説資料も存在します。
      ・2021年4月号 タイ会計・税務・法務特集
      寄稿者プロフィール
      • 倉地 準之輔 プロフィール写真
      • 倉地 準之輔

        日本で大手監査法人、外資系企業勤務を経て、2013年来タイ。外資系会計事務所のジャパンデスクにて日系企業向けコンサルティング業務に従事した後、15年10月にBizWings (Thailand) Co., Ltd.を設立。経営コンサルティング業務を提供し、現在に至る。公益財団法人東京都中小企業振興公社タイ事務所経営相談員。ジェトロ中小企業海外展開現地支援プラットフォーム・コーディネーター。公認会計士(日本)。東京大学経済学部経営学科、米ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。

      「タイビジネスに関する相談をしてみたい」と思ったらBizWingsにどうぞ。

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