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タイ・ASEANの今がわかるビジネス経済情報誌アレイズ

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SBCS タイ経済概況

インフレ高進でタイ人の生活が気がかり

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    国家経済社会開発委員会(NESDC)が2月21日に発表した速報値によれば、2021年通年の経済成長率は前年比+1・6%で、20年通年の同▲6・2%からプラスに転じた。また21年第4四半期の成長率は、前年同期比+1・6%だった。22年については国内需要の増加や国内旅行の回復、輸出の拡大等により前年比+3・5〜+4・5%になると予測している。


    タイ商務省が2月の消費者物価指数(CPI)を発表した。総合では前年同月比で5.28%、前月比では1.06%の上昇。

    特にエネルギー・生鮮食品の伸びが大きく、前年同月比12.66%、前月比4.51%上昇した。これは近年まれにみるペースで物価が上昇していることを意味する。

    もちろん物価上昇はタイのみではなく、世界中で起こっている。世界的に見ると、コロナ禍からの回復で欧米を中心に需要が増加する局面だった。

    そこに、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発した食料とエネルギーの供給不足、物流の混乱が起きた。読者の中にも、実際にスーパーでの買い物やガソリンの給油時に物価上昇を感じている人がいるだろう。

    ロシアとウクライナは共に穀物の輸出大国である。20年の穀物(トウモロコシ、小麦、大麦などを含む)の輸出金額では米国に次いでウクライナが2位、ロシアが3位だった。

    さらにロシアは石油生産量で世界3位、天然ガスでは同2位のエネルギー大国だ。ロシアに対する欧米の経済制裁が早期に解除されるとは現時点では考えにくいため、今後も食品とエネルギーを中心に物価の高騰または高止まりが継続すると予想される。

    しかし最低賃金5万バーツ(原則)と規定されている、タイ在住で働く日本人には影響はあっても困窮するまでには至りにくい。一方、家族構成にもよるが最低賃金から数万バーツ程度の給料で働いているタイ人にとって、今回のインフレの影響は大きい。彼らの場合、家賃・通信・光熱費といった固定費の他に生活に必須な食費や移動費が支出の多くを占めているからだ。

    タイ人の生活に詳しい友人に聞いたところ「タイ人の生活が破綻するのは借金が3万バーツに達した頃」とのこと。私も3万バーツ台の借金で行き詰まったタイ人から相談された経験がある。「僅か10数万円で?」と日本人は思うかもしれないが、そういう人が多々いるのがタイの現実なのだ。

    日系企業に勤めているタイ人でも、すでにコロナ禍での残業や勤務時間の減少により実収入が減った人がいるかもしれない。例えば、運転手やメーバーンと呼ばれるお手伝いさんなどだ。今回のような生活(というより生きていくため)のベースとなる部分のインフレが高進する局面では「いつも見えているが、意識してまで見ていない部分」に注意を払わないといけないと感じている。

    もちろん業績にもよるが、今は非常事態と捉えて「仕事を作ってあげる」という通常のコストカットとは真逆の心遣いがあっても良いかもしれない。

    寄稿者プロフィール
    • 長谷場 純一郎 プロフィール写真
    • SBCS Co., Ltd.
      Manager, Business Promotion Division
      長谷場 純一郎

      奈良県出身。2000年東京理科大学(物理学科)卒業。日本貿易振興機構(ジェトロ)入構。山形事務所などに勤務した後、10年チュラロンコン大学留学(タイ語研修)。12年から18年までジェトロ・バンコク勤務。19年5月より現職。

    SBCSは三井住友フィナンシャルグループが出資する、SMBCグループ企業です。1989年の設立以来、日系企業のお客さまのタイ事業を支援しております。

    【免責】当レポートに掲載されているあらゆる内容の無断転載・複製を禁じます。当レポートは単に情報提供を目的に作成されており、その正確性を当社及び情報提供元が保証するものではなく、また掲載された内容は経済情勢等の変化により変更される事があります。掲載情報は利用者の責任と判断でご利用頂き、また個別の案件につきましては法律・会計・税務等の各面の専門家にご相談下さるようお願い致します。万一、利用者が当情報の利用に関して損害を被った場合、当行及び情報提供元はその原因の如何を問わず賠償の責を負いません。

    2022年1月〜3月経済・政治関連トピック

    ■ NESDC経済予測値(2022年2月21日発表)

    経済

    タイ商務省の発表によれば、2021年の輸出額が前年比+17.1%の2,711.7億米ドル、輸入額は同+29.8%の2,676.0億米ドルで、いずれも過去最高を記録した。一方で、貿易収支は同▲86.0%の35.7億米ドルと大幅なマイナスとなった。品目別では自動車・同部品が同+36.2%(290.9億米ドル)、コンピューター・同部品が同+18.0%(220.4億米ドル)と好調だった。原油価格の上昇により、精製燃料や化学製品等の輸出額も前年比で大幅に増加した(それぞれ88.3億米ドル<同+65.2%>、98.0億米ドル<同+45.5%>)。


    日本貿易振興機構(ジェトロ)は1月13日、タイ投資委員会(BOI)および東部経済回廊(EEC)事務局との間で、日タイ間の投資促進に関する協力を実施する目的で覚書を交換した。在タイ日系企業の再投資や、デジタル・脱炭素といったBCG経済に関する新規投資等を促進していく。また同日にはタイ自動車研究所(TAI)とも覚書を交換し、カーボンニュートラルの達成に向けた次世代自動車分野の情報共有や技術提供、人材育成における協力と、両国の自動車産業発展を目指す。これらの覚書交換は、荻生田経済産業相立ち合いのもと行われた。


    盤谷日本人商工会議所(JCC)は2月1日、2021年下期日系企業景気動向調査の結果を発表した。21年11月30日~12月23日にかけて会員企業1,646社を対象に調査を行い、541社(回答率32.9%)から回答を得た。同調査によれば、同年下期の業況感(DI値:業況が「上向いた」と回答した数から「悪化した」と回答した数を差し引いた値)の見通しは14で、プラスは維持したものの同年上期の33からプラス幅は縮小した。また2022年上期の見通しについては、新型コロナウイルスの状況改善等への期待から41へと大幅なプラスになった。


    タイ投資委員会(BOI)は2月3日、2021年の投資申請統計を発表した。新規申請額は6,427億バーツで、前年比+59%となった。申請件数は同+5%の1,674件だった。産業別申請額ではサービスが最も多く2,786億バーツ、電気・電子機器が1,067億バーツ、繊維・軽工業が852億バーツ、化学・紙が773億バーツと続いた。このうちタイ政府が重点産業とする「Sカーブ産業」に対する新規申請額は、3,405億バーツだった。産業別申請額では、デジタル産業が同8.7倍の140億バーツと大幅に伸長した。また国・地域別の海外直接投資額では、日本が同+47.5%の807億バーツで2年連続の首位、中国が同+25.3%の386億バーツ、シンガポールが同+81.9%の297億バーツと続いた。


    タイ商務省が2月4日に発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+5.28%で、2008年9月に記録した同+6.10%以来の高水準となった。前月比では+1.06%だった。原油高による燃料価格の高騰などが主な要因。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は、前年同月比+1.80%だった。なおタイ政府は2021年末、翌年のCPI上昇率の目標について1~3%と設定している。

    政治

    1月19日、ウッタマ元財務相やソンティラット元エネルギー相らが、新政党「タイ未来建設党」の立ち上げを発表した。経済対策重視と政治対立の解消を方針として掲げる。現地報道によれば、次期総選挙に伴う首相指名選挙ではソムキット元副首相を推す意向。


    タイ政府は、タイ入国に際し申請取得が必要な「Thailand Pass」を通じた隔離免除入国(テスト&ゴー)の条件を3月1日から緩和すると発表した。同制度申請時に加入が義務付けられている医療保険の最低保証額を5万米ドルから2万米ドルに引き下げるとともに、タイ政府が指定する隔離ホテルの宿泊とPCR検査は到着1日目のみになる。入国5日目は隔離ホテルの予約は不要となり、検査はPCR検査ではなく入国者自身が実施する抗原検査に切り替わる。

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