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タイ・ASEANの今がわかるビジネス経済情報誌アレイズ

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中小企業社長兼経営コンサルによる、現場発-経営論

「長期居住者ビザ」の日系企業への影響について

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      Q:タイで発行されるビザの種類に「長期居住者ビザ」が新たに加わりましたが、 日系企業への影響について教えてください。

      A:自社で使える可能性がないか、 メリットと申請条件をもとに検討を。

      タイ政府は、2022年9月1日から「長期居住者ビザ(Long-Term Resident Visa:LTRビザ)」の申請を受け付ける旨を発表しました。日系企業の駐在員の多くは「ノンイミグラントBビザ(Non-Immigrant Visa-B:ノンBビザ)」を取得の上、タイに入国しているかと思いますが、このLTRビザはノンBビザ同様、外国人がタイに長期間居住する権利を得ることができます。

      LTRビザのメリット

      1. 最大10年間のタイ滞在が可能
      2. タイで就労可能
      3. LTRビザ保有者を雇用する場合のタイ人雇用義務免除
      4. 空港のファストトラックが使用可能
      5. タイ滞在報告義務は年に1回(90日毎のレポートではなくなる)
      6. 所得税を17%に軽減(「高度専門職」申請区分者のみ)
      7. ワンストップサービスで手続き可能

      タイ国内における消費や投資、ひいては経済の増進に資すると思われる高所得者や高度技術者に該当する外国人を対象に発行されていますが、申請区分は大きく
      ①富裕層
      ②裕福な年金受給者
      ③タイで働くプロフェッショナル(専門家)
      ④高度専門職の4つのカテゴリーに分けられています(図表)。

      高度専門職の4つのカテゴリー

      いずれの区分でも健康保険加入要件が別途適用になり、またLTRビザ保有者の配偶者、20歳までの子女も合計4名までLTRビザが取得可能です。

      タイで働くことができる他にも様々なメリットがあり、タイ政府は今後5年間で、前述した対象者100万人をタイに呼び込むことを目指しています※。

      ※ BOIによるLTRビザ説明資料より https://www.boi.go.th/upload/content/LTR.pdf

      日系企業全般に当てはまる制度ではなさそうですが、ターゲット産業に属する事業を行う日系企業に当てはまると共に、例えば若手社員をタイに派遣して海外経験を積ませつつ、日本の業務をさせたい企業などにも該当するのではないでしょうか。

       


      弊社では、タイ会計基準の日本語訳を出版し、解説のための寄稿やセミナーの実施を行っています。また、いくつかタイ会計基準の日本語解説資料も存在します。
      ・2021年4月号 タイ会計・税務・法務特集
      寄稿者プロフィール
      • 倉地 準之輔 プロフィール写真
      • 倉地 準之輔

        日本で大手監査法人、外資系企業勤務を経て、2013年来タイ。外資系会計事務所のジャパンデスクにて日系企業向けコンサルティング業務に従事した後、15年10月にBizWings (Thailand) Co., Ltd.を設立。経営コンサルティング業務を提供し、現在に至る。公益財団法人東京都中小企業振興公社タイ事務所経営相談員。ジェトロ中小企業海外展開現地支援プラットフォーム・コーディネーター。公認会計士(日本)。東京大学経済学部経営学科、米ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。

      「タイビジネスに関する相談をしてみたい」と思ったらBizWingsにどうぞ。

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