“風水先進国”タイ ③

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9 :“風水先進国”タイ ③
約200年前に中国からタイに移住してきた通称タイチャイニーズは広東省や福健省出身者が多く、子孫は広東語、潮州語、福健語、海南語や北京語を話します。
タイのチャクリ王朝を築いたラーマ1世の先祖も、中国人であったと伝えられています。彼らは今もタイの経済界で大きな役割を担っており、そこには風水が取り入れられています。
ビジネス誌「Forbes」が今年発表した企業ランキング「Forbes Global 2000」において、タイ企業では3位になったカシコン銀行は中華系のチョティ・ラムサムが創業しました。カシコン銀行はその年の干支の風水に合わせて社長室や幹部のデスクの配置、本社の置物等を毎年模様替えしています。
さらに、コーポレートロゴや電話番号や内線番号、新支店の開店や大きな取引、重役の海外出張などの日程についても風水師が助言しています。
以前、カシコン銀行の日本人の重役から「なぜ毎年、お金をかけて風水の模様替えをするのでしょうか」とお電話をいただいたこともありました。日本人からすれば不可解な行為に見えるかもしれませんが、風水師の私から見ると、とても理に適った行為です。
「Forbes Global 2000」でタイ企業2位のサイアムセメントグループ(SCG)の幹部には、私の母校チュラロンコーン大学の卒業生が多くいます。その一人から「弊社も風水で大事な決断をすることが多いが、表向きはコンサルタントのアドバイスで決めたと言っている」と聞いたことがあります。
タイでは多くの企業が何らかの形で、会社の発展のために風水を取り入れているのです。
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ビジネスコンサルティング会社
SSF CONSULTATION LTD代表
鶴田 雅子1989年、英国のレイブンズボーン大学留学中に、世界的に有名な風水大師葉清海氏から風水師としての才能を認められ、最初で最後の日本人内弟子として彼が89歳で他界するまでの約30年間、風水を学んだ。チュラロンコーン大学教育学部高等教育課で博士号を取得後、風水を中心に取り入れたビジネスコンサルティング会社SSF CONSULTATION LTDをタイ、バンコクに2009年に設立して現在に至る。タイの他、アメリカ、インド、インドネシア、英国、カンボジア、シンガポール、台湾、中国、ベトナム、香港、マレーシア、ミャンマー、日本などへも仕事で出向いている。
E-mail:sai@ssfconsultation.com
URL:http://www.ssfconsultation.com
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