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時事通信 特派員リポート

【マレーシア】証言食い違い、真相は「やぶの中」=首都空港の入国拒否騒動

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      マレーシアのクアラルンプール国際空港(KLIA)で6月29日、中国人女性が入国を拒否されて賄賂を要求されたと主張し、ティオン・キンシン観光・芸術・文化相が現場で介入した騒動があった。2週間が経過した現在も真相が依然「やぶの中」だ。内務省は7月12日、入国を認めない「上陸拒否(NLT)」通知が出された旅客への対応を見直すと発表したが、マレーシア汚職対策委員会(MACC)も捜査中で、その結果次第では新たな局面が訪れる可能性もある。(クアラルンプール支局 大嶋 聖)

      観光相が介入

      発端は、中国の国営テレビ局幹部とアシスタントの女性が入国しようとした際、アシスタントだけが入国を拒否されたことだった。このため、幹部が本社を経由して在広州マレーシア総領事館に相談。領事館職員から連絡を受けたティオン観光相が、直接現場に乗り込んだ。

      観光相は、女性が入管で賄賂を要求された可能性を強く疑い、MACCの係官も同行。最終的にその場で女性の入国を認めさせ、7月4日に帰国した。

      観光相の介入に関しては、立ち入り許可証を持たずに空港内に入った、との報道もあった。ただこれに関しては、ティオン観光相が閣僚として許可証を保有していた、ということで決着した。

       高額な要求

      メディアで報道された女性の言い分によると、一時滞在の入国申請に必要な書類はすべてそろっていて、幹部は問題なく入管を通過。自分だけが足止めされて、通訳の派遣もなく、携帯電話を取り上げられた。その上、1万8,000リンギ(約55万円)に上る賄賂を要求されたという。

      これに対し税関職員側は、女性が復路の航空券を持っていなかったため、入国を認めることができなかったと主張。賄賂要求の疑いに関しては、帰国するための片道航空券や、諸手続きを代行する業者の費用請求だったと説明した。

      費用の内訳は航空券3,000リンギ、航空券購入や帰国までの補助の手数料が3,000リンギで、そのほか正式にビザを申請する場合は、手数料として1万2,000リンギかかるとの見積もりが示されたとされる。

      同職員によると、こうした費用は、航空会社の依頼を受けてNTL旅客の面倒をみる専門の業者が請求。ところが言葉の壁のために、正当な費用請求が賄賂要求と誤解されたという。ただ、業者側がその場で今後のビザ申請手数料まで提示するのは、あまりに先取りし過ぎた動きのように見えることも事実だ。

      廃止されたNTL業者

      国営ベルナマ通信がマレーシア・エアポーツ・ホールディング(MAHB)の説明として報じたところによると、クアラルンプール国際空港の場合、乗り入れている航空会社の団体がNTL対応業者を選定。最終的に入管の承認を得て決めている。2015年2月からモノ・サークルという会社が対応代行を請け負っていた。

      MACCは、当時現場で立ち会った業者の担当者からも事情を聞き、捜査を進めるとしていたが、内務省は12日、捜査結果を待たずに代行業者制度の廃止を表明。今後はNTL旅客の対応を各航空会社に戻すと宣言した。

      マレーシア旅行業協会(MATTA)のタン・コクリャン会長は1日付の声明の中で「旅行者が入管による不正行為の犠牲者になるのは目新しい話ではない」と指摘。「問題の核心は、不正行為や権力の乱用、旅行者に対する不当な扱いがあったかどうかだ」とし、協会として「独立した透明性の高い調査を求める」と訴えた。

      入国拒否騒動は、アンワル首相がKLIAの入管現場を抜き打ちで視察する事態にも発展した。最終的に、代行業者制度の見直しで幕引きとなる可能性があるが、業者と入管職員の癒着が摘発されれば、首都空港の入国手続き全体の見直しにつながることもあり得る。

      半面、今回の手続きが適正だったと判断された場合、今度は観光相の行動に再び焦点が当たることになる。

      ※この記事は時事通信社の提供によるものです(2023年7月14日掲載)

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